不動産コラム Column

家の売却でやってはいけない18のこととは?段階別にわかりやすくご紹介   

 家の売却でやってはいけないことは段階別にある

家を売ったあとで、「失敗した」というのをよく聞きます。
前もって知識をつけておくことで、失敗や後悔を防ぐことができます。
売却の準備段階、売却の活動中、売買契約と引き渡しの3つの段階にわけて、売却の失敗を呼び寄せてしまう行動をいくつか紹介します。

家の売却でやってはいけないこと〜売却の準備段階〜

家の売却は人生で何度もあるものではありません。
ほとんどの方が慣れないことである上に、専門的な知識が必要になる場面もたくさんあります。
自分で動いてみたけどどうにもならない、分からなくて困っていると、相談にこられる方がたくさんいらっしゃいます。

まずは売却の前に大事な準備段階からのポイントをお伝えいたします。

スケジュールを立てずに売却に踏み切る

売却を考え始めたら、まず取り組んでいただきたいのが、いつ売りたいのか、いつまでに売ると自分たちにとっていいタイミングなのかを家族で話し合っておくことです。
そして不動産会社に考えているスケジュールで間に合うかを確認し、どうしていくかを相談します。
物件によっては売れやすいものもそうでないものもあり、売れるまでにかかる期間は異なってきます。
例えば、人気がある場所や手直しが必要ない物件なら早くに売れそうですが、駐車場がない物件だと時間がかかってしまう可能性も考えられます。

不動産会社への相談前にお金をかける

せっかくお金をかけて修繕をしても、かえって売れにくくなることがあります。

「自分で修繕するのが楽しみだったので、古いままがよかった」と、取引がなくなることもあります。
人によって価値観は異なります。
壁に穴が空いていて暴力を連想させるような場合は、修繕した方が買い手にも喜ばれます。
でも、トイレのウォシュレットの修理だと、買い手はどのように思うでしょうか。衛生面の設備は、できれば新しいものを使いたいと思う方が多いような気がしませんか。
お金をかけて修理するよりも、トイレ分の費用を差し引いて売る方が喜ばれそうです。

そのほかにも、間取りや床面積を変えたり、柱をなくしてしまったりすると違法建築になってしまい、せっかく修繕したのに改めて申請や修繕が必要になることがあります。
また、ローンがおりないといった事態になる可能性もあるので注意が必要です。
修繕したほうがいいこと、しないほうがいいことがあります。
お金をかける前に、不動産会社に相談されてみてください。

売却方法のメリットとデメリットを知らない

家を売却する方法には、個人的な知り合いに売る場合のほか、不動産会社を仲介して売る仲介と、不動産会社に買い取ってもらう買取があります。
それぞれに、メリットとデメリットがありますので、把握しておきましょう。

相場を把握せずに不動産会社に任せきりにする

「分からないから」と不動産会社に任せきりにするのは避けましょう。
不誠実な不動産会社に「買いたたかかれた」という後悔もお聞きします。
あらかじめ相場を把握しておけば、不動産会社が提示する金額が妥当なのかを判断でき、失敗を防ぐことができます。

また、いくらで売りたいかという希望額を伝えておくことで、相場よりも高く売れる可能性も生まれます。相場を知っておくことは、売り手を守ってくれることにつながります。

仲介の場合に注意していただきたいのは、査定金額が高いという理由だけで不動産会社を選ぶことです。
高く査定されると売り手はうれしいですし、その不動産会社の心意気が心強く感じられるはずです。
しかし、高い査定額で実際に売れるとは限りません。高いばかりでなかなか売れず、期日が迫って値引き交渉に応じるしかないということにもなりがちです。
価格の決定権は買い手にあり、不動産会社にはありません。

高く査定するのは売り主を喜ばせて自分の会社と契約してもらうためだけかもしれないのです。
不動産会社を選ぶときには、ちゃんと売ってくれそうか、信頼できるかを十分に検討してください。

買い取りの場合は、複数の不動産会社に査定をしてもらうことで、高く売れる可能性があります。

住宅ローンの残債を確認していない

住宅ローンの残債の確認は必ず行いましょう。
売値を、住宅ローンの残債以上で設定する必要があります。
残債以上でないと、抵当権を抹消することができません。
あわせて、登記の名義を確認することも重要です。

家の名義は自分だけど、土地の名義は親になっている場合、勝手に売ることができません。
離婚して登記名義が二人になっている場合は、相手の承諾も必要になります。
親から「あなたにあげる」と言われて不動産を相続し、兄弟がそのことを全く知らない場合、勝手に売ることはできません。
仲の良い兄弟だから相続でもめたりしないと思っていても、家族だからこそもめてしまうケースをよく見てきました。

相続の手続きを始めてみると、知らなかった兄弟や隠し子などが見つかり新たな相続人が現れて身動きがとれなってしまうこともあります。
不動産を売却する際には、登記の名義を確認し、相続登記を終わらせておきましょう。
そのためにも、普段から家族とコミュニケーションをとっておくことがとても大事になります。任意売却という方法もあります。
不動産を担保とするローンの返済が難しい場合に、抵当権設定権者である金融機関と交渉して売却する方法です。

売却で発生する費用と税金を調べていない

売却した利益がまるまる手元に残るわけではありません。

不動産会社の仲介で売却する場合は仲介手数料がかかりますし、買い手との交渉で決まった家の修繕費用や不要物の撤去費用、抵当権の抹消費用が必要になる場合もありますし、税金もございます。
売却後の生活をよりよいものにするためにも、事前に調べて準備をしておきましょう。

以下リンクでは税理士が税金の種類や手続きのこと、使える特例も解説していますのでご覧ください。

リンク:【税理士監修】不動産売却でかかる税金?種類や計算方法、使える特例まで徹底解説

家の売却でやってはいけないこと〜売却の活動中〜

内覧は買い手と関わりを持つタイミングです。
買い手の不安を解消して安心してもらい、この家で暮らしたいと思ってもらえるようにおもてなしをする機会ともいえます。

不動産の売却は人と人のやりとり。

誠実に対応しましょう。

売却価格の設定を高額にしすぎる

大切な家だからこそ高い価格で売却したいというのは、売り手の気持ちとして当然です。
ですが、売却価格を相場よりも高く設定することで、買い手が見つかりにくくなる可能性があります。
相場を把握している買い手は、物件に魅力を感じていても金額面で候補から外してしまうかもしれません。
反対に、低くしすぎても買い手からの値引き交渉で損をしてしまう可能性もあります。

売却価格の設定は、売り手と買い手のお互いの思いを想像しながら、ベストな価格を見つけていく難しい作業です。買い手と売り手の両方の思いをくみ取ってくれる不動産会社がいると心強いはずです。

相談する不動産会社は、なるべく売りたい物件の地元の会社をお選びください。
地元の不動産会社は、その土地での売買事例をたくさん持っているので売れる価格を知っています。
大手よりも相場感が強く、買い手の情報も豊富に持っています。地方の強みですね。

家を清潔にしていない

不必要なものを片付けるだけでなく、ホコリや汚れ、ニオイにも気を付けましょう。
家をキレイにすると明るくなり、広く見えます。

それ以上に大切だと不動産本舗が考えるのは、家をきれいにして買い手を歓迎している姿勢を見せることです。
買い手にみてもらうために家を整える、大事にされている家は魅力的です。
整えられている家を見て、買い手も大事にされているものが欲しくなります。
家を清潔にしようとすることは、売り手への“おもてなし”とも言えます。

家の在り方は、そこに住んでいる人の在り方を表します。
玄関の靴がきちんと揃えられていると気持ちがよく、素敵な人が住んでいるのだと想像します。
内覧者を歓迎してくれていることも伝わってきます。
清潔に保っておこうとする行動の奥に見える、その人の思いが買い手の心を動かします。

不動産会社に同時に声をかける

不動産会社に売却を任せたら、3カ月ほどは様子を見てみましょう。
売却活動が停滞しているからといって、同時に複数の不動産会社に声をかけるのは注意が必要です。
不動産会社1社に売却活動をお願いする専任媒介契約の方が、複数に依頼するよりもよりよい条件での売却となることが多いためです。
専任媒介契約の場合は、契約した不動産会社が積極的に広告費をかけ、頑張って売ろうとします。

不動産本舗では、お客様にとってよりよい売却が実現できるように、専任媒介契約をお勧めしています。

物件の不具合などを隠す

不具合を意図的に契約書に記載しなかった場合、追加費用や賠償金の請求、契約解除を求められる可能性があります。
心理的な瑕疵(傷)や雨漏りなどがあれば、隠さずに不動産会社に伝えておきましょう。
隠さずにいいところも悪いこともきちんと伝えることが、売り手への誠実さを伝えることにもなります。売り手へのおもてなしでもあります。

買い手からの交渉を拒否する

買い手からの値引きをはじめ引渡し時期や修繕などの条件交渉は珍しくありません。
すべての交渉を拒否すると、買い手もいい気持ちではありません。
「値引きには応えられないけど、引き渡し時期は早められる」といった代替案の提案や、いったんは持ち帰ってから改めて回答するなど、売り手の申し入れを受け止めて丁寧に対応することが大事です。

そうすれば売り手も納得し、売り手買い手の双方にとってベストな方法を見つけていくことができるのではないでしょうか。

こうしたアドバイスができるかどうかは、不動産会社によって異なります。信頼できる不動産会社に相談しながら、よりよい売却を実現していただきたいです。

売れるまで人に貸す

売れるまで人に貸す方法がありますが、この場合は、退去してほしいときに退去してくれないというトラブルになる可能性があります。
入居者の居住権が強いので思うように退去してもらえないというのはよくある話です。口約束の場合に起こりがちです。法的に有効な文面にして残しておきましょう。

ベストな方法は、入居者が退去してから売りに出すことです。
または入居者が退去したら契約成立とし、退去しなかった場合は手付金を返して契約なしとするなどにしておきます。
こうしておかないと、債務不履行で訴えられ、損害賠償を求められることもあります。気を付けてくださいね。

家の売却でやってはいけないこと〜売買契約と引き渡し〜

売買契約から引き渡しは、大きなお金が動くタイミングです。
やってはいけないことがありますが、「よかれ」と思ってやったことが失敗につながってしまうこともあります。気を付けておきたいことを紹介します。

引き渡し前に家の状況を変える

よかれと思ってやったことでも、相手にはそのままがよかったという場合がよくあります。
引き渡しまでに時間がある場合に、その間に設備が壊れてしまうこともあります。例えば、引き渡し前に給湯器が壊れてしまったとします。
老朽化しているなら修理するよりも買い替えたほうがいいのですが、売り手には大きな負担となってしまいます。

さて困ったというとき、私たち不動産本舗の出番です。

契約書には、修繕できるものは基本的に修繕するようにと記載されています。
しかし、契約のときは壊れていなかったことを証明し、修繕しないと主張することもできます。
買い替え費用の全額を出すのは無理だけど半分なら出せる、買い手にも負担してほしいと申し入れるという方法もあります。
こうした交渉こそ、熟練の不動産会社が力を発揮するときです。

不動産本舗にとっては、売り手も買い手も大切なお客様です。
両社の間に入り、ベストな方法を見つけるお手伝いをさせていただきます。
直した方がいいのか、そのままがいいのかがわからないときは、不動産本舗にご相談ください。

契約書を確認せずに署名・捺印する

契約書は必ず確認しましょう。
締結契約後の自己都合の契約解除には基本的に違約金が発生します。
売り手がキャンセルする場合も違約金がかかりますため、十分にお気を付けください。

引き渡し期日を守らない

引き渡し期日を守ることはすごく大事です。
仕方がないこともあるかと思いますが、買い手にも都合があります。
契約通りに実行されない場合、損害賠償や債務不履行を訴えられることもありますので、時間とお金の約束はきちんと守りましょう。

家財を残したまま引き渡す

まだ使えるから、これはいいものだからといった、売り手の勝手な判断や都合で家財を置いたまま引き渡すのはトラブルのもとになります。
家財を残すという取り決めをしていないのであれば撤去しておきましょう。
運び出すにも捨てるに費用がかかります。
買い手から「家財を捨てておいたので費用をください」と言われたら断れません。

登記の抹消などを忘れる

「借金を払い終わったから抵当権も抹消されていると思っていた」というのは本当によくあるケースです。
古い抵当権を消す場合は、金融機関での確認に時間がかかり1カ月ほどかかることがあります。
登記簿を確認して、不動産会社や司法書士に抵当権がついているかを確認してもらい、ついていたら事前に消しておくことをお勧めします。

正しく確定申告をしない

売却をして利益がでたら、翌年の2月〜3月で確定申告が必要です。
正しく確定申告をしていないと、無申告加算税や延滞税などが発生します。
一定の要件を満たすと受けられる3000万円特別控除もあります。
あなたに必要な確定申告をするために、不動産会社や税理士にご相談ください。

手厚いフォローで安心できる売却は不動産本舗におまかせ

家の売却でやってはいけないことを知っておくと、失敗や後悔を避けられます。
不動産本舗ではもう一歩先を見ています。
それは、不動産売却をいい思い出にしていただくということです。

多くの売り手は売った家がその後どうなったのかを気にされます。
家を見に行く方も多いようです。
今まで住んでいた家が荒れていたり、大事にされていない様子がわ買ったりすると「あの人に売るんじゃなかった」とさみしく残念な気持ちになります。
私たち不動産本舗も、きれいだった家が汚くなるのを見るのはつらいことです。

不動産本舗はお客様に寄り添い、買い手の思いを売り手にしっかりと丁寧におつなぎします。

まとめ

不動産本舗では、豊かな未来のために過去も豊かにすることも大事だと考えています。
家を売却したことがいい思い出になるように、その思い出が豊かな未来へつながっていくように、お客様に寄り添い思いをしっかりと聞かせていただきます。

記事を書いた人

葛城 正臣
葛城 正臣
東広島市で産まれ、前職から不動産業に携わって約25年、お仕事を通じて地域の皆様に育てていただきました。業者都合の提案ではなく、お客様にとって本当に価値のあることは何かを考え、本物の価値を提供することが、私の使命と感じています。お困り事、お悩み事がございましたら、まずは当社にお気軽にご相談下さい。