不動産コラム Column

田舎の土地を売りたい!基本知識&東広島・広島で売却成功させるコツとは   

田舎の土地にも需要があるって本当?

「田舎の土地を売却したいけど、売れないのではないか」と悩んでおられる方は多いようです。
インフラが追い付いていない田舎は住むには不便な面はありますが、自然豊かで良く癒されるという魅力もあります。
実際、田舎で生活したいと思っている人が年々増えているように思います。

 

そこで今回は、実は需要がある「田舎の土地」に話を絞り田舎の土地を売る場合の成功させる「コツ」について解説いたします。
東広島・広島でいうと、それぞれの中心部から車で約30分ほど離れた場所をイメージしてお話します。

都会からの移住や別荘としての需要がある

田舎の土地を買いたい方の需要で一番多いのは、都会からの移住です。
第二の人生は都会の喧騒から離れて静かに過ごしたい、通勤のストレスから解放されて気持ちのよい空間で仕事をしたいなど、誰しも一度は考えたことがあるのではないでしょうか。
インターネットの出現やコロナ禍によって、在宅勤務ができる職種が増えたことも、新しいライフスタイルを可能にしてくれています。

家から通える範囲の田舎に別荘を持ち、休日に通って家族で非日常を楽しむ、一人で仕事をするスペースにするといった需要もあります。
実際に、広島県の県北や海辺の別荘地の人気が高まっています。

心豊かな暮らしを求める人が増えた、ということなのかもしれませんね。

事業用地としての需要がある

田舎の土地は、広くて安い、都市計画の制限を受けにくい、人件費や固定資産税が安いなどの理由から、工場や物流倉庫、資材置き場など事業者からの需要もあります。
しかし、田舎で安ければどこでもいい、というわけではありません。

必要なインフラが整備されている大都市周辺の田舎は、多くの事業者が狙う需要の高い場所。
大都市とのアクセスもよく、インターチェンジが近ければより便利です。
上下水道や道路が整備されていないような場所は工場には向きません。

【田舎の土地の事業用地の活用例】

  • 工場
  • 資材置き場
  • 物流倉庫
  • モータープール(ディラーの車の置き場所)など
  • コンビニ
  • 太陽光発電所
  • キャンプ場

田舎の土地を売る方法をご紹介

田舎の土地の需要が分かっても、買い手と出会えなければ売却はできません。
田舎の土地を売却する方法を紹介します。

不動産会社に仲介してもらう

売れなくて困っている、何から手をつけていいか分からないというときは、ひとまず不動産会社にご相談ください。
土地を売るための方法が有るかも知れません。
ただし、不動産会社も得手不得手があります。
移住や別荘用の土地売却に、積極的に取り組む不動産会社は少ないかもしれません。

なぜなら、利益だけでみると移住や別荘用の土地売却はあまり魅力がないのです。
そもそもの需要が少ないために売却が難しく、遠方にあることが多いので時間や手間がかかる、売れたとしても土地代が都心に比べて安めになり利益が出ないなど理由はさまざまです。

それでも移住や別荘用の土地売却に取り組んでいる不動産会社は、地域に貢献したいという気持ちが強いと言えます。
地域課題として放っておけない、またその土地に魅力を感じているからこそ知ってほしい、そんな気持ちが背景にあります。
このような思いはホームページや口コミをご確認いただくことで感じられるため、ホームページなどを参考にしてみてください。

不動産会社に買い取ってもらう

もともと売れにくい田舎の土地。都会に住みながら自分の力で田舎の土地を売ろうとしたとき、行ったり来たりするだけでも面倒ですよね。
不動産会社に買い取ってもらえば、こうした手間や時間、買い手とのやりとりが一切不要です。
手っ取り早く現金化もできます。ただし、すぐに売れる見込みがあるものが少なく、殆どが買い取りの対象になりません。対象であったとしてもかなり割安になります。

不動産会社に買い取ってもらうには、できるだけ早めに決断し伝えることです。
特に家は時間の経過とともに老朽化も進み、価値は下がっていきます。
早めに売ることが、納得のいく金額をかなえるコツです。

近隣住民に売却する

田舎の土地の価値は、都会の方から見る場合と田舎に住んでいる方から見た場合で異なります。
田舎に住んでいる方はこの場所の魅力と価値を感じていますし、自分の土地を売るときのことを考えても近所の土地を安くたたくわけにはいかないのです。

「隣地は倍出しても買え」という言葉がありますが、これは所有している土地の隣りの土地が売りに出されたら、相場の倍の額を払ってでも買うべきだという考え方です。
実際に地続きの土地を手に入れるメリットはたくさんあります。広い土地にすることで土地活用の選択肢が広がり、持っていた土地をより有効に使えるようになります。敷地内に子世帯の家を建て、多世帯での暮らしを実現できますね。
隣地には価値があり、隣人もその価値を感じています。広く一般的に売り出すよりもより高く売れる可能性があります。

私たち不動産会社も、物件を預かったら一番の買い手候補として近隣の方にお声がけします。
土地の調査を含めてご近所にあいさつで回る中で、買い手が見つかることもたびたびあります。あいさつ回りでメリットやデメリットの情報を手に入れることもでき、より適切な売却活動が可能になります。今後の人の出入りや工事もやりやすくなります。

空き家・空き地バンクを活用する

各自治体に空き家・空き地バンクが設置されています。
値段がつきにくい家や土地も登録されていますが、予想外の需要で売れることもあります。
自治体の空き家・空き地バンクに登録されている物件は、自治体の後押しもあり補助金を活用して安く購入できる可能性もあります。補助金については各自治体にご確認ください。

土地の状態によって売るときのコツ・注意点が異なる

田舎の土地は、大きく分けると農地、山林、古家付きの3つに分けられます。
それぞれの状態によって、売るときのコツや注意点を説明します。

田舎の農地を売りたい場合

農地だから農業をしてくれる人に売りたい、というお気持ちは当然だと思うのですが、農業をしてくれる方を見つけるのはとても難しいと言えます。移住して農業をしたい方は農地を探していますが、家付きでないと売れにくくなります。

農地だけなら、まずは隣の田んぼを持つ方に声をかけてみるのも方法です。
日本の農地のほとんどは値段がつかず、もらってもらうことの方が多いのが現状です。

農地を手放せるだけでもありがたい、というお声もよく聞きます。
農業はしなくても農地を持っているなら、必ず草刈りが必要になります。
農地はもともと栄養たっぷりの土地なので、すぐに雑草が生えて木のように大きく育ちます。
雑草のたねが水路を通じて隣の田んぼに届き、雑草が生えて田んぼをダメにすることもあるのです。
農地を売却して気持ちが楽になったと喜ばれる方は多いです。

農地を売る、宅地にするなどで所有権を移転する場合は、農地転用許可制度が必要になります。
専門的な知識も必要になりますので不動産会社に相談されることをおすすめします。

田舎の山林を売りたい場合

田舎の山林は固定資産税も安く、将来に道路が通るなどで価値が上がるかもしれないしと、とりあえず山を持っておこうという方も昔はいました。今は少なくなりましたね。田舎の山林の最近の需要は、キャンプ場としての活用です。水場が近いとより価値が高まります。

緩やかな斜面、広大な土地が確保できるなら太陽光発電所の需要もあります。しかし、買い取り価格が以前よりも下がっているので需要は減ってきています。

古家付きの土地を売りたい場合

田舎の土地では、古家があることで価値が増すことがあります。
手を加えて寝泊りできるなら別荘として使えます。使える納屋なら、農機具などを置く場所として使えます。使い道がある古家なら、解体せずに残しておくと売りやすくなるかもしれません。

古い家だからと無闇に壊さず、まずは売りに出してみましょう。建物が無い方が売れやすいと分かった時点で解体をするといいと思います。

説明した土地の状態にかかわらず、すべての不動産売却で買い手が「買いたい」と思ってくれなければ売れません。売りたい土地の草を刈っておく、ゴミを処分しておくなど、管理が行き届いていることを感じてもらうことがとても大事です。早く売りたい、より高く売りたいと考えるなら、手をかけてきれいにしておきましょう。

古家つき土地売却については下記も参考にどうぞ

古家付き土地売却の知識をご紹介!メリット、デメリットや注意点、更地にすべきケースとは

田舎の土地が売れないときはどうしたら良い?

田舎の土地の需要がたくさんあるわけではないので、売れないことはよくあります。そんな時に可能な方法をいくつか紹介します。

相続放棄する

相続した田舎の土地や家で困っている方は多くいます。売れたら他の相続人と分けようを考えて売り出すものの、思うよう売れず固定資産税や維持管理費がかさむばかりというケースもよく目にします。
遠方に住んでいるし管理ができない、もう相続したくないという場合に、相続放棄も選択肢の一つです。相続を放棄すれば、維持するためのコストはかかりません。

相続放棄は、「相続開始を知った日から3カ月以内」に手続きをしなければなりません。余裕があるようにも感じますが、相続が開始されたときは悲しみに襲われたり、故人の法要や各種手続きもあったりなど、バタバタとしてあっという間に月日が流れます。
相続放棄は早い判断が必要になります。

相続放棄は単独(一人)でできるので、他の相続人の同意は必要ありません。
ただし、相続財産を部分的に放棄することは出来ず、全てを放棄することとなりますので、よく考えて判断して下さい。相続放棄を決めたら、なるべく早く手続きをしておきましょう。

無償で譲渡する

何度も申し上げますが、田舎の農地は売れにくく、値段もつきにくいのが現状です。
宅地とのセットでも、農地はいらないというケースもあります。不動産会社の提案としては、宅地は売り、農地は隣の田畑の所有者や近隣の方にもらってもらう、という方法です。無償でもらってくれる方が見つかったら、譲る約束をしておいていいと思います。

自治体や団体に寄付する

寄付すれば受け取ってくれる、とは限りません。
寄付できるのはまれなケースで、あまり期待はできません。ですが、言ってみなければ何も起こりません。近くの公共施設や神社などが駐車場に使いたいと思っているかもしれません。
自治体や地域のお世話係の方に相談してみましょう。

自分で土地を活用する

人に売れないのであれば、自分で使ってみるという方法もあります。田舎の土地が車で通える場所にあるなら、樹木や野菜を植えて家族の週末の楽しみにするという方法もありますね。別荘として貸し出す、ドッグランを運営するのもいいかもしれません。不動産会社に相談すれば、よりふさわしい活用方法のアドバイスや各種手続きのサポートが受けられます。

東広島・広島の土地を売りたいなら不動産本舗へご相談を

私たち不動産本舗は東広島市と広島市中心部に店舗を構え、主に中心市街地の物件を扱っておりますが、売れにくい田舎の土地売却を扱った経験も豊富にあります。
日ごろの業務の中で関係性を築いてきた地元自治体や地元企業と連携したり、住民の方に相談やご協力をいただいたりしながら、その土地を最大限に活用できる売却方法や、有効活用してくれる方をご紹介しています。
手を尽くした先でやっと、まれに売れることもあります。

田舎の土地を売るなら、その田舎の土地をよく知る不動産会社に相談されることが、売却を成功させる一番のコツだと考えます。
何度も申し上げますが、田舎の土地はもともと売却が難しい物件ですので、お金にできるかどうかは売却活動をしてみないと分かりません。

ただ、田舎の土地売却の事例を多く持つ私たちがお役に立てるかもしれません。
そして、その土地を調査し売却は難しいという判断ができれば、次の方法を考えるきっかけになるはずです。

「専門家の判断がきけてすっきりした」と納得される方も多いです。
売れない土地をずるずると持ち続けるのは、コストもかさみますし賢明とは言えません。

売れにくいと思っていた田舎の土地に意外な需要が見つかったり、自分が思っていたより価値があることが分かったりすることがあります。
「邪魔になるだろう」という思い込みで井戸がつぶされた更地を見て、「井戸があれば畑として売却できたかも。もっと早くお話をお聞きできていたら…」と悔しい思いをしたこともあります。

できるだけ早く、不動産本舗にご相談ください。

まとめ

売却したい田舎の土地は、きっとご先祖が大事にしてきた土地です。代々、そこでとれた作物で生きてきた事実もあり、ご先祖さまへの感謝の気持ちから簡単に譲りたくない、相続放棄なんてできないというお気持ちもよく分かります。

不動産本舗では、そんなあなたの気持ちを聞かせていただき、大切な不動産をできるだけ有効に活用できる方法を一緒にお探しします。私の母も妻も田舎の農村の出身者であり、他人事ではありません。少しでも皆さまの困り事のお役に立つことができれば幸せです。私たちと一緒に考えていきましょう。

記事を書いた人

葛城 正臣
葛城 正臣
東広島市で産まれ、前職から不動産業に携わって約25年、お仕事を通じて地域の皆様に育てていただきました。業者都合の提案ではなく、お客様にとって本当に価値のあることは何かを考え、本物の価値を提供することが、私の使命と感じています。お困り事、お悩み事がございましたら、まずは当社にお気軽にご相談下さい。