不動産コラム Column

住みながら家を売ることはできる?デメリットをはじめ注意点やコツとは

住みながら家を売ることはできる?

こんにちは、不動産本舗です。

不動産を売りたいお客様から「住みながら家を売ることはできますか?」と聞かれることがあります。
「引っ越しをして、空き家にして売りに出さなければいけないのではないか」と思われるようです。
そんなことはありません。住みながら家を売りに出すことは可能です。

今回は、住みながら家をスムーズに売却するポイントや、メリットやデメリットもご紹介します。

仮住まいの費用がかからない

空き家にして売りに出す場合、次に住む新しい家が決まるまでは仮住まいが必要になります。
家を売り出して売れるまでの期間は、一般的には数カ月程度です。長い場合は1年以上かかることもあります。
もし売れなければ家賃を払い続けていかなければなりません。
住みながら家を売る方法なら仮住まいは不要、または、期間が短くて済みますので住み替えにかかる費用を抑えることができます。

空き家にして売りに出す際に今住んでいる家のローンがあれば、家賃との“ダブル支払い”の状態となってしまいます。
今の家が売れたら次に住む新しい家を買おうとしている場合(ローンが組めるかどうの問題もありますが)は“ダブルローン”になり、負担が大きくなるのです。

住みながら家を売る具体的な方法は、今の家に住みながら売りに出し、買い手が決まったら売買契約を締結します。
その契約時に、引渡日を数ヶ月後に設定するということを売り手買い手の双方で話し合うという方法です。

売却の期日がないため焦らない

売れるまで住み続けられるため、余裕を持って住み替え先を探すことができます。
転居までの期限が短いと、金額が納得いかなくても妥協しなければならないことがあるかもしれません。よりよい条件での売却を求めることができます。

次に住む家として新築を建てるのであれば、新築を契約しローン審査を受け、完成するまで住んでおくことができます。
売りに出す時には、新築完成後に家を空けることを条件提示しておきます。

空室による家の劣化を防ぐことができる

新しい家に引っ越して空き家にして売り出した際に、長期にわたって売れないことも考えられます。
空き家になったままで時間が経過すると、家は劣化して価値が下がってしまいます。
住みながら売るのであれば、日常的に掃除や換気、通水、庭の手入れができ、劣化を抑えることができます。

空き家にして売却する場合は、家の劣化を防ぐために定期的に訪問してメンテナンスをする必要があります。
新しい家から遠ければ定期的に通うのは大変ですし、代理をお願いすると費用がかかるので注意してください。

住みながら家を売る方法はデメリットもある

ここまで住みながら家を売るメリットをご紹介しましたが、何ごとにもデメリットもあります。
知っておいていただきたいデメリットについてご説明します。

対応可能な不動産会社が少ない

今売ろうとしている家にローンが残っていると、次に住む家のために新たな借り入れができない可能性も考えられます。
今の家が売れる確証がないと、新たなローン審査がおりにくいためです。

不動産本舗では、こうした問題を解決する方法として、今住んでいる家を不動産本舗で買い取った後、賃貸で売主に貸し出して引き続き住んでいただく、という方法もご提案しています。
もちろん期限付きですが、仮住まいも引っ越しも不要で、住みながら次の家を探していただくことができます。買い取りによる売却資金を、新居の購入費に充てることができます。

内覧優先のスケジュールが求められる

住みながら家を売る場合、買いたい人の内覧に立ち会うことになります。
売主と買主の両者のスケジュールがマッチしなければ、見てもらうことができません。
買ってもらうチャンスを逃さないために、不動産会社から内覧優先のスケジュールが求められることもあるでしょう。

生活感が出過ぎない配慮が必要

家を売り出した時から、その家は商品です。
お客様に買いたいと思っていただけるように、生活感が出すぎない配慮が必要です。
庭や玄関、キッチンがきれいだと好印象です。
印象がよくない生活感が見えると、買いたい気持ちもなくなってしまいます。

片付けすぎると生活をイメージしづらいので、家具や家電など生活に必要なものはある程度残しておきましょう。

住みながら家を売る・空き家にしてから売る、それぞれの違いとは

住みながら家を売る場合と空き家にしてから売る場合、それぞれの違いを改めてご説明します。

空き家の方が一般論として比較的売却しやすい

不動産会社としては、空き家の方が売却しやすいと感じます。
内覧の予定が立てやすく、事前に約束していなくても他の物件を見に行くついでに見ていただくこともできます。

売主が使っていた駐車場が近くにあることが多く、駐車場の心配もありません。
紹介する頻度が増え、検討してもらうチャンスも増えます。
買主にとっては、すぐにここで生活できる安心感もあります。

住みながら家を売ると内覧でアピールがしやすい

住みながら売るということは、住んでいる人が買いたい人に家の特徴を直接説明することができます。
住んでいるからこそわかる使いやすさやお気に入りのポイントをアピールしやすく、売却活動にプラスに働きます。
その家の良さを笑顔で説明してくれる様子を見ると、この人のような人生を送りたい、こんな家庭にしたいと思いますよね。

手放す理由が、転勤や歳を重ねて施設に入居するためやむをえないというのを聞けば、持ち主のこの家への愛着を感じ、「本当にいい家なんだな」「この家に住みたいな」と思うはずです。住んでいる人の声は、不動産会社の言葉よりも説得力があるのです。
デメリットを直接聞くこともできるという点も、買主にとって心強いものですし、誠実さも伝わります。

売主には、内覧ではどこを見られてもいいように準備していただくようにお願いしています。内覧者には、疑問や不安を残さないように、しっかり見ていただくようにお声がけします。買主の不安が解消でき、売主への信頼度も高まります。

住みながら家を売ると売却資金を活用しやすい

今住んでいる家を買い取ってもらえば、売却資金でローンを完済することもできます。
ローンを支払うことができた実績も評価され、新しいローンを組みやすくなります。
ローン残債よりも高く売れた場合は、余剰を新しい家の資金に充てることもできます。

住みながら家を売るときのポイントをご紹介

住みながら家を売ることについてご理解いただけたと思います。
ここからは改めて、売るときのポイントをまとめてみます。

家の中の清潔感を保つ

家の中を清潔に保つことはもちろんなのですが、丁寧に使っている、大事にしているかどうかもとても大事なことです。
古い家でも、住む人が丁寧に使い、手をかけている家は美しく見えます。
古くても高く売れるケースをいくつも見てきました。

ものを大切にする人は心も美しいのだろう、そんな人が住んでいたこの家に住みたい、という気持ちが高まります。
傷や汚れの補修などには時間がかかることもあるので、売ると決めた時点で依頼しておきましょう。

とくに土日はスケジュールを空けておく

内覧希望が多いのはやはり土・日曜日です。売ると決めたら、土・日曜日は内覧に対応できるように予定を調整しておきます。
内覧日があまりに決まらなければ、買いたくても「この物件とは縁がないのかも」と購入をあきらめてしまうかもしれません。
家を買うというのは一生に何度もない高額な買い物ですから、買主は不安でいっぱいです。
普段はさほど縁起を気にしない人でも、「せっかくならいい方がいい」と売買、契約の日は仏滅よりも大安の日を選ばれます。
スムーズに内覧してもらえるように、土・日曜日はスケジュールを空けておきましょう。

資料を用意しておく

間取り図や建物の仕様や設備が分かるパンフレット、修繕の履歴を記録した資料があれば、物件への信頼度が高まります。
その後のリフォームの計画も立てやすくなり、買主に喜ばれます。間取りや寸法が正確に分かれば、手持ちの家具が入るかどうか、買い換えが必要かを事前に検討できます。
その物件での生活を具体的にイメージでき、選ばれる可能性も高まります。

住みながら家を売る場合の注意点をご紹介

住みながら家を売る際に、いくつかの注意点があります。
売却を成功させるためのコツをお伝えします。

複数の不動産会社を比較する

買い取りする不動産会社は少なく、今住んでいる家を売る相談をした不動産会社が対応しないこともあります。
その場合、不動産会社が買い取りする別の不動産会社に依頼するため、仲介手数料が発生します。
初めから買い取りに対応する不動産会社を選んでいた方が、費用や手間が省け期間を短縮できるなどのメリットがあることが多いです。

次の新しい家をハウスメーカーで建てる場合は、ハウスメーカーに連携を取りやすい不動産会社を紹介してもらうのもおすすめです。
住み替えで発生するさまざまな手続きを、スムーズに進められます。

先ほどもご紹介しましたが、不動産本舗では、今住んでいる家を買い取り、売却代金をお支払いし、その物件を期限付き賃貸で貸し出して新居を取得するまで引き続き住んでいただく、というプランもご提案しています。
私たち不動産本舗は、不動産売買のノウハウや人脈を豊富に持っています。
物件に付加価値をつけて魅力的な物件に生まれ変わらせたり、地域の皆様との関係性や不動産会社との繋がりの中から買い手を見つけたりすることもできます。

不動産本舗が買取らせていただき、半年間住んでいただいた中での故障や雨漏りは、不動産本舗が負担します。
このプランのメリットは、売却するまで同じ家に住み続けられることだけではありません。

賃貸で住んでいる半年間に、雨漏りが起こったら誰が修理するのか、そのほかの故障が続くと買主が「話が違う」「やはり買わない」と言うかもしれません。
ですが、不動産本舗はいったん買い取って賃貸していますので、修理費用は弊社が負担し、買主との話し合いも弊社が行うため、このようなとこからも解放されます。

不動産会社によって得意不得意があります。
複数の不動産会社を比較して、あなたにとってベストな選択について相談できるパートナーを見つけてください。

新居探しも忘れない

売ることばかりに気を取られて、次に住む新居探しをうっかり忘れてしまうこともあります。
引っ越しも必要です。2、3、4月は引っ越し業者の繁忙期で、業者が見つかりにくいうえに費用も高めになります。住み替えのタイミングもよく考えておきましょう。

不動産本舗では、今住んでいる家の買い取りだけでなく、次の新しい家を一緒に探すお手伝いもできます。
住み替えを考え始めたタイミングで、まずは不動産本舗にご相談ください。

売った家にそのまま住み続ける方法もある

家を買い取ってもらい新しい家に移るまでといわず、長く住み続けることができる方法があります。「リースバック」です。
リースバックとは、自宅を売却して現金化し、売却後も毎月賃料を支払うことで住み続ける方法です。

住み慣れた自宅で生活でき、まとまった資金を調達できます。不動産の所有者は不動産会社に移り、維持費や固定資産税などが不要になります。

デメリットもあります。売却価格が市場価格よりもかなり安く設定されることが多いです。
住んでいるうちに物件は劣化していきますし、家の中で亡くなるといったことが起こるかもしれないというリスクに対応したものです。

また、所有者である不動産会社から、相場に合わせた賃料の値上げや、買主が見つかって退去させられる可能性もあります。将来において居住が保証されるわけではありません。

東広島で不動産会社を探すのなら不動産本舗にご相談を

 

不動産本舗は東広島に本店を構え、広島市内に支店もあります。
広いエリアでの不動産売却、住み替え時の引っ越しなどにも対応できます。
各地の不動産業者や不動産関連業者との連携を取りながら、お客様にストレスのないスムーズなやりとりを実現します。

住みながら家を売る場合、内覧で売主と買主が直接コミュニケーションをとることができます。
データや図面だけでは伝えきれない特徴や魅力を伝えるチャンスでもあります。
売主と買主の間に入る不動産会社が、売主と売主の両者に寄り添い、お互いの思いをきちんと伝えられるかどうかがとても重要になります。

内覧の時には、そこに暮らしている人がいます。売主の暮らしへの配慮も必要です。
人の家をじろじろ見るのは悪いと遠慮しがちな内覧者に寄り添い、買主にはどこを見られてもいいよう準備をしてほしいと言っておく配慮も必要でしょう。
不動産本舗は、内覧は物件を確認するだけでなく、人と人が出会う場であると考えています。

不動産本舗は売却のご相談を受けたとき、物件情報だけでなく、なぜこの家を買ったのか、この家で良かったことなど、その家の「ストーリー」をお聞きしています。
「ここで育った子供が立派な大人になった」「ここに住み始めてから運気が上がり、事業が成功した」という話を聞かせえてもらえたら、この家の縁起の良さを内覧者にお伝えしたくなります。
キャットウオークがある家なら、猫好きな方だとより楽しんでいただけるのではないか、売主さんも喜ばれるだろうと考え、ふさわしい方を探します。

まとめ

家は人生を物語ります。
家を売るということは、自分の人生をさらけ出すようなものです。
不動産会社を選ぶときには、この人に人生を語りたいか、人生を預けたいかと考えてみてください。

家を売ることが幸せな人生に向かう一歩になるように、不動産本舗があなたの思いをお聞きします。
家を手放す人も、新たに住む人も、引き続きいいストーリーを描いていけることを願っています。

記事を書いた人

葛城 正臣
葛城 正臣
東広島市で産まれ、前職から不動産業に携わって約25年、お仕事を通じて地域の皆様に育てていただきました。業者都合の提案ではなく、お客様にとって本当に価値のあることは何かを考え、本物の価値を提供することが、私の使命と感じています。お困り事、お悩み事がございましたら、まずは当社にお気軽にご相談下さい。