不動産売却を成功させる!基本的な注意点&物件種別の注意点をご紹介
こんにちは不動産本舗です。
不動産を売却したいと思っても、何から手をつけたらよいかわかりませんよね。それは当然のことです。
不動産を売却することは、ほとんどの方の場合、生まれて初めての経験だからです。今回は、不動産を売却したいと思ってから、実際に不動産売却を成功させるための、基本的な注意点や物件種別ごとの注意点をご紹介します。
基礎的な知識を知っておくことで、不動産会社とのやりとりがスムーズになります。
不動産を売却したい!はじめに知っておきたい注意点とは
不動産売却に適したタイミングであるか
よく「今売るべきかどうか悩んでいます。どうしたらいいでしょうか」と聞かれます。
答えは「よくわかりません」というのが答えです。
原則として土地の相場は、急激に上がったり下がったりするものではありません。
また、賃貸物件のシーズナリティはありますが、売却についてはほぼないと言ってもよいでしょう。
インターネットで見てみると、売却のタイミングについての情報は様々です。
それぞれに一理あるとは思いますが、それが答えだとも思えません。高く売れるかどうかのタイミングは、どんな経済学者でも当てることはできません。例えばそれを期待して3年待ったとしても、その時の情勢によります。
では、どのタイミングで売却をすることがベストかと言うと、売主本人にとって良いタイミングです。
売主本人の良いタイミングとは、まずは何を置いてもご家族の同意が得られることです。ご家族のコンセンサスが取れていないと、後々問題になることが多いからです。不動産を売却する理由、売り方について、しっかりとご家族と話し合って進めることは大事な注意点です。
不動産売却の流れと必要な期間を知る
知っておきたい注意点として、不動産売却の流れと、どのくらいの期間が必要かをお話しましょう。
例えば、不動産会社へ中古住宅の売却依頼をする場合の、おおよその流れは以下の通りです。
多くのケースの場合、購入の申込が入ってから約4-5週間ほどですが、もちろんこれは物件や状況ごとに異なります。
【売却の流れ】
●家族と話し合い決める
↓
●不動産会社に売却の相談をする
↓
●媒介契約を結ぶ
↓
●物件調査~サイトへの物件掲載(売り出し)
↓
●購入希望者と条件交渉を行う
↓
●買主と売買契約を結ぶ
↓
●融資の申込~承認
↓
●境界確定、不要物の処分、ハウスクリーニングなど
↓
●決済・引き渡しを行う
売却したい不動産に合わせた売却方法を選ぶ
売却したい不動産に合わせた売却方法を選ぶことも注意点の一つです。不動産を売る方法には、大きく分けて3つの方法があります。
①不動産会社に仲介してもらう
②不動産会社に買い取ってもらう
③直接買主を見つける
それぞれにメリット・デメリットがありますので、それらを踏まえてどの売却方法にするかを決めましょう。
↓『不動産の売買のメリット・デメリット』↓
https://www.fudosan-honpo.jp/column/972
売却価格の相場を知る
近隣の物件の相場を知ることで、実際に売り出し価格を決めるときの参考になります。
不動産会社へ仲介を依頼する際は、近年の事例を聞きながら相談するとよいでしょう。
また、国土交通省が、不動産取引を実際に行った人を対象にしたアンケート結果をデータベース化したサイトがあります。
実際に売買された価格情報(取引価格情報)が閲覧できます。「宅地」を選択すると、土地と建物両方の取引価格が表示されます。
↓『国土交通省 土地総合情報システム』↓
https://www.land.mlit.go.jp/webland/
不動産売却に必要な費用を知る
あらかじめどのような種類の費用がかかるのかを知っておくことも大切な注意点です。
必ずかかる費用、場合によってはかかる費用などがありますが、どのような費用がかかるのか、見ていきましょう。
昨今の空家問題対策として、低廉な中古住宅や土地の売買を促進する為に、過分に掛かりがちな調査等の費用を盛り込めるよう、平成30年1月1日より報酬額の改正が行われました。
尚、この報酬額は売主にのみ適用されますので、買主は上記計算式のままです。該当不動産の売主の方は下記をご参照下さい。
https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/1_6_bt_000249.html
- 登記費用(相続登記・名義変更・抵当権抹消・表題登記・分筆・地目変更)
- 境界確定費用(隣の土地との境界を明確にするための費用)
- 不要物処分費用(家財や植木など)
- 解体費用
- 印紙税
売買代金の額によってかかる金額が異なる
- 所得税
購入した時にかかった費用を差し引いた残りの利益に対して所得税がかかる
(詳しくは、税務署・税理士へご確認下さい)
- 建物調査費用(ホームインスペクション等)
- 建物修繕費用
- ハウスクリーニング費用
- 引越し費用(時期により2〜3倍違う場合もあります)
- 農地転用費用(農地の所有権は許可や届出により取得できる)
↓『不動産売却にかかる費用と税金』↓
https://www.fudosan-honpo.jp/column/1068
不動産を売却するときの注意点をご紹介
不動産を売却して換金すればよいというわけではなく、売った人も買った人も幸せになるような売却方法を選択しなければならないことも大切な注意点です。
大切な不動産を売却し、大きなお金が入ったのにトラブルになり、嫌な思いをすると元も子もありません。
ではどのようにすれば、気持ちよく売却することが出来るでしょうか。
不動産会社選びは相性が大切
不動産会社を選ぶ時に、あなたは何を基準に選びますか?不動産会社には会社ごとの性質があります。
若い年齢層のスタッフを揃えている新鋭の会社、親子代々で受け継がれている地元の会社など、様々です。
不動産会社は敷居が高く店舗へ入りにくいですよね。店舗へ相談するとそのまま依頼をしなければならないと思ってしまいます。
そこで、まずはホームページなどで会社の雰囲気やスタッフを確認したり、または知人に紹介してもらうなどして、行ってみたい不動産会社へ訪問の予約をしましょう。
次に、訪問した時に感じた自分との相性で、その会社へ依頼するかどうかを決めたらよいと思います。
不動産会社とは長く深い付き合いになりますので、信頼できる会社を選ぶことは大切な注意点です。
思い入れのある不動産だからこそ、その思いを汲んでくれる会社を選びましょう。
内覧時は誠実な対応を心掛ける
転居先が決まっていない場合や、ローン中の場合などで、お住まいのまま内覧をする場合があります。
その場合の注意点やポイントをお伝えします。
・家は「商品」であること
商品は「買いたい」と思ってもらえるように、大事にきれいに見せることがポイントです。
ゴミを捨て、掃除や片付けを行い、買主を気持ちよくお迎えしましょう。特に第一印象となる玄関周りは、整理整頓して「ようこそ」の気持ちを表しましょう。
・「店員」が感じよいかどうか 店へ行った際に、店員が感じよいかどうかも商品購入のポイントになります。
自分が店員になったつもりで、気持ちの良い応対を心掛けましょう。
・商品の良いところと悪いところを伝える 住んでいて良かった点、悪かった点を誠実に伝えることも大事な注意点です。
プラス要因だけを伝えてマイナス要因を隠していると、買主にそれが伝わり不信感が生まれますし後日クレームになることがありますので、ここは非常に重要なポイントです。
・安易な口約束をしない 思わず発した言葉が買主にとっては「約束」として記憶されますので注意しましょう。
不動産売買契約書をしっかりと確認する
買主が決まり、ある程度の条件がかたまると、書面による売買契約を行います。売買契約書は通常不動産会社が作成します。以下の注意点を確認をしましょう。内容の変更の依頼は、必ず捺印前に行うことが必要です。捺印後の変更はトラブルの原因となりますし、買主の心証を害すこととなります。
・価格、面積、地番、氏名などが正確に記載されているか
・自分がお願いした条件が正確に記載されているか
・買主から提示された条件が正確に記載されているか
・どちらともとれるような曖昧な表現がなされていないか
・特約条項が5W2H(いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どのように、いくらで) で明確に記載されているか
不明な点があれば、時間がかかっても妥協せず一つひとつ不動産会社へ確認をしましょう。
確定申告を忘れず行う
売却した翌年の確定申告を忘れず行うことが大切な注意点ですが、不明点は早めに税務署や税理士へ確認をしましょう。令和4年は2月26日~3月15日が所得税確定申告期間でした。確定申告の時期は、電話も来所も大変混雑しますので、極力年内の早めに不明点の確認をしておくことをお勧めします。
不動産を売却するときの注意点をご紹介
ひとくちに不動産売却と言っても、物件の種類によって注意点は異なります。ここでは種類別で注意点をご紹介します。
マンションを売却するときの注意点
マンションの場合、固定資産税以外にも、売却の時期が遅れればそれだけ、管理費・修繕積立金・駐車場代といったランニングコストがかかります。また、使っていないからといって安易に駐車区画を手放すと売却が決まらないこともよくありますので、駐車区画が順番待ちや抽選で決めるようなマンションでは、無駄なようでも駐車区画を確保しておくことをお勧めします。更に、スムーズな内覧のために、不動産会社へ売却の依頼をしたら、管理会社(管理人)へその旨を伝えておくとよいでしょう。
戸建てを売却するときの注意点
マンションを売却するときも共通していますが、戸建てを売却するときは、できるだけ綺麗な状態で売りに出されることをお勧めします。かと言って、リフォームなどの初期費用をかけ過ぎるのは長期で売れなかった場合に無駄になることもありますので注意しましょう。外構は、不要物を処分し、除草、剪定をある程度行っておきましょう。室内は家財を処分または整理整頓し、可能であれば、ハウスクリーニングを入れることも良いと思います。とにかく、家を見に来た人に「買って貰いたい」という気持ちを費用があまりかからない程度にできるだけ表現して下さい。また、お隣との境界を不動産業者に伝えておいた方が良いでしょう。境界をはっきりさせて引き渡すことは、買主さんは売主さんの誠意を感じて非常に安心なさいます。お隣との境界の認識が違うこともあります。予め土地家屋調査士に依頼してできるだけ解決しておくことをお勧めします。
土地を売却するときの注意点
基本的には戸建てを売却するときと同様です。除草、境界の確定をしておきましょう。また、登記地目が農地の場合は、そのままでは売却できない可能性が高いです。まずは、不動産業者に事前に相談して農地転用可能かどうかを確認しておいた方が良いと思います。
まとめ
どの種類の不動産売却にも共通していますが、不動産の見た目や権利関係を整え、気持ちよく安心して購入していただける状態にしておくことが肝心です。建物の中がゴミだらけだったり、庭の草木がひどく伸びっぱなしだったりすると、値引きを求められる可能性も高まります。買主さんにとっては家や建物という物だけでなく、安心・安全・清潔に高い価値を感じます。あなたの家や土地は、買主さんにとっては商品だということです。どうしたら安心して購入してもらえるか、買主さんになったつもりで考えると良いと思います。不動産を綺麗に整え、不動産業者に良いところも良くないところもきちんと伝えて、我が子を嫁に出すつもりで準備しましょう。私の経験上、大切に扱われた不動産は、大切に扱う人に引き継がれることが多いです。あなたの誠実さはきっと買主さんに伝わります。
次回は「離婚時の家のローンはどうなる?」についてお話しする予定です。
やむを得ず人生の選択をされる場合、気になることはやはり「家のローン」だと思います。 次回もどうぞ参考にしてください。
記事を書いた人
- 東広島市で産まれ、前職から不動産業に携わって約25年、お仕事を通じて地域の皆様に育てていただきました。業者都合の提案ではなく、お客様にとって本当に価値のあることは何かを考え、本物の価値を提供することが、私の使命と感じています。お困り事、お悩み事がございましたら、まずは当社にお気軽にご相談下さい。
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